関節リウマチは何科で診てもらうべきなのか
関節リウマチは、免疫の異常によって関節や全身に炎症を起こす病気です。治療の中心は薬物療法ですが、リハビリや外科的治療が必要になることもあります。そのため「内科に行くべきか?整形外科に行くべきか?」と迷う方も少なくありません。
内科・膠原病内科で診るメリット
内科や膠原病内科は、リウマチを「全身の病気」として捉える診療に強みがあります。
薬物治療に特化
抗リウマチ薬や生物学的製剤などを使い、炎症や免疫異常をコントロールします。
合併症への対応
肺・腎臓・心臓など、リウマチに伴う臓器障害や生活習慣病も含めた全身管理が可能です。
膠原病との鑑別
リウマチに似た症状を持つ全身性エリテマトーデスやシェーグレン症候群などを見分けるのも得意分野です。
特に膠原病内科のリウマチ専門医は、リウマチと膠原病の両方を専門的に診られるため、全身に症状が出やすい患者さまに適しています。
整形外科で診るメリット
整形外科のリウマチ診療は「関節の機能を守る」ことに強みがあります。
リハビリテーションとの連携
理学療法士や作業療法士と協力し、関節の動きを維持し、日常生活動作の改善を支えます。
外科的治療の選択肢
人工関節置換術や腱の再建手術など、薬だけでは改善できない場合に手術を検討できます。
生活の質(QOL)重視
装具療法や生活指導を取り入れ、患者さんの「できること」を増やす治療をおこないます。
薬物療法だけでなく、機能改善や生活サポートまで含めたトータルケアができるのが整形外科の強みです。
日本リウマチ学会の専門医に診てもらうことが大切
リウマチ専門医になるまでの流れ
リウマチ診療を安心して任せられるかどうかの目安が、日本リウマチ学会が認定する「リウマチ専門医」です。専門医になるためには、内科・整形外科いずれの出身でも、厳しい条件をクリアする必要があります。
Step
内科の場合
- 医学部卒業から5年で内科学会認定医を取得
- 日本リウマチ学会に入会(学生も含め、いつでも入会可能)
Step
整形外科の場合
- 医学部卒業から6年で整形外科学会専門医を取得
- 日本リウマチ学会に入会
Step
共通の条件
学会入会後に研修単位を30単位以上取得
学会が認定する教育施設で3年以上の研修を修了
このように、リウマチ専門医になるには長い臨床経験と研修を積む必要があります。
そのため、リウマチ専門医に診てもらえるかどうかが、質の高い医療を受けるための大切なポイントになります。
つまり…
大切なのは「整形外科か内科か」ではなく、日本リウマチ学会が認定するリウマチ専門医に診てもらうことです。
専門医であれば、薬物療法・リハビリ・外科的治療・合併症管理を含め、必要に応じて内科や整形外科が連携して最適な治療をご提案することができるのです。
日本リウマチ学会の専門医に診てもらうことが安心への第一歩
関節リウマチの治療には「薬物治療」と「関節の機能維持」の両方が欠かせません。
- 内科・膠原病内科は 全身管理と薬物療法に強い
- 整形外科はリハビリテーションや手術による機能改善に強い
当院では、リウマチ専門医(指導医)が診療をおこない、必要に応じて内科や他の医療機関とも連携しながら、患者さまお一人ひとりに合った最適な治療をご提供しています。
関節リウマチの症状や治療についてお悩みの方は、尼崎のまえだ整形外科リウマチクリニックへお気軽にご相談ください。
